不正受給に対する罰則

生活保護 不正受給に制裁金 厚労省「生活支援戦略」素案

生活支援戦略

厚生労働省は28日、社会保障審議会の特別部会に、生活保護制度見直しと生活困窮者の支援の方向性を示す「生活支援戦略」の素案を提示した。

 

素案は、早期に把握した生活困窮者を継続的に支援、就労可能な人々を経済的困窮や社会的孤立から脱却させることを目指したが、その一方で生活保護の不正受給に対して罰則の引き上げや制裁金の導入など、具体的な厳罰化の方針も盛り込んだ。

年内にも最終報告書をまとめる方針で、来年の通常国会への関連法案提出を目指している。

 

生活保護の不正受給は平成22年度で2万5千件。金額で129億円に上る。厚労省は不正受給について「生活保護に対する国民の信頼を得るためにも厳正な対応が必要」としている。

 

素案では、生活保護法で「3年以下の懲役または30万円以下の罰金」となっている不正受給の罰則を引き上げる方向を提示。
不正受給が発覚した場合、現在は全額または一部を返還すればいいことになっているが、今後は一定割合の制裁金を科す案も示した。

 

また、福祉事務所の照会に対する税務署の回答を義務化するなど、自治体の調査権限強化も打ち出している。

 

 

平成24年9月29日 産経新聞より引用